ネットで調べると、
初代SIGMA DP2の画は、俗に「青かぶり」と呼ばれる青みがかる傾向があるとのこと。
それで、比較的新しい世代のDP2 merrillでも「緑かぶり」が見られるとのこと。
どのカメラメーカーでも多少の色味の偏りはあるので、さほど気にしていなかったが、確かに現像してみると特に初代DP2は青緑?が強く出ていると感じたので、DP2 merrillと同じ条件で撮影し、比較してみた。
初代 SIGMA DP2
SIGMA DP2 merrill
■撮影条件(両機共通)
絞り優先オート、F2.8、SS:1/125、ISO100、SPP6.2によるRAW現像(WB:晴れ、カラーモード:スタンダード)
うーん。確かに初代DP2(上)は青と緑がかぶってますね。花弁の白色を見るとわかります。かなり独特の色味ですね。
だからといってDP2 merrillが実際の色に近いかと言うと実はそうでもなくて、両方の中間くらいの色調が実色に近いと感じます。
しかしながら、両カメラとも、花弁の淡い色彩を階調豊かに再現してますね。
では、被写体を変えて、次。
初代 SIGMA DP2
SIGMA DP2 merrill
■撮影条件(両機共通)
絞り優先オート、F3.5、SS:1/50、ISO100、SPP6.2によるRAW現像(WB:晴れ、カラーモード:スタンダード)
これはもう別物ですね。ツツジ独特のマゼンタっぽい赤みはさすがにDP2 merrillのほうが表現できてます。
背景の緑は、どちらも実色と違う色調になってますね。初代DP2は青が効いた濃い発色で、merrillは薄めというか少し黄味が強い感じだけど、やっぱりmerrillのほうが実色に近いと思います。
が、初代DP2は青にころんでいてもなぜかバランスの良い色調なので、これはこれでありかなと思わせるものがありますね。
この青かぶりが好きで初代DP2を使い続けている人もいるようですから。
では、次で最後。
初代 SIGMA DP2
SIGMA DP2 merrill
■撮影条件(両機共通)
絞り優先オート、F3.5、SS:1/320、ISO100、SPP6.2によるRAW現像(WB:晴れ、カラーモード:スタンダード)
これはこれは、笑っちゃいますね。初代DP2は「これアートフィルター?」つーくらい青ですね〜(笑)青すぎでしょ。
ちなみにこうして比較してみて気づいたこと。
初代DP2のほうがmerrillよりもほんの少しですが立体感が出ている。
緻密さ、精細さ、柔らかさではmerrillのほうに軍配があがるけど、なぜか立体感は初代DP2のほうがあるような気がしますね。
単純なコントラストの強弱ではないですね。初代DP2の暗部にもちゃんと階調が残ってるので。
これはたぶん画素数の影響だと思うのですよね。
同じセンサーサイズでありながら、初代DP2は約14.06MPでmerrillはその3倍超えの約48MP。
これは簡単に言えば初代DP2は「1画素あたりの受光量」がmerrillの3倍以上あることになるので、画像処理エンジンに頼らなくとも素直な陰影が再現できているのかなと勝手に思ってますがどうなんだろ。
さて、色調の話に戻って。
merrillをSPP6.2でRAW現像する際に、カラーモードに「
FOVクラシックブルー」なるモードがあります。
これなんだろうと調べてみると、シグマの古い世代のカメラ(SD9)独特の青味がかった色調を再現するモードらしい。
であれば
このモードで現像すれば、初代DP2の青かぶりにかなり近づくのでは?と思い
さっそく現像してみたのが下の写真。
SIGMA DP2 merrill
■撮影条件(両機共通)
絞り優先オート、F3.5、SS:1/320、ISO100、SPP6.2によるRAW現像(WB:晴れ、カラーモード:
FOVクラシックブルー)
ぜんぜん違った。。
青というかちょっとマゼンタ入ってるかな?爽やかな感じ。
つ−か初代DP2は標準が「青緑かぶり系アートフィルター」と思って使った方が良い感じですな。
好きですよ。この色調。ちょっとだけ色かぶりをおさえれば、渋みと立体感とが見事にバランスした独特の世界になると思う。
長々と失礼こきました。。